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2006.11.11

秘湯・黒薙温泉と、猫又山

sakasaushi-thumb.jpg黒部峡谷鉄道『猫又』駅」のつづきです☆sakasaushi-thumb.jpg

欅平駅からトロッコ電車に乗り、黒薙駅で途中下車。
廃線になったトロッコのトンネルをぬける近道があるらしいけど、駅員さんは「温泉はこっちだよ〜」って山に向かうケモノ道をさす。
はぁはぁはぁ…。息をきらして山を登っていくと、眼下にはトロッコ電車の線路が見下ろせて、絶景だったり〜♪
20分ほど歩くと、ごおごおと流れる川の横に、ぽつんと木造平屋の昔ながらの建物が…。

秘湯・黒薙温泉に到着だぁ〜〜!!!(ぜぇ、ぜぇ…)

早朝のトロッコ電車の中でおにぎにを食べたきりで、はらぺこりんなので、まずは腹ごしらえだぁー☆
牛丼(700円)を注文。黒部牛かぴら?(謎)
河原を見下しながら、素朴な小屋の中でひと休み…。
あ〜、きょうはすっごい歩いて、つかれたにゃ〜。
ふとまわりを見ると、「桃源郷へのいざない」なんて小冊子が…。

ごはんを待っている間にぺらぺらめくってみると、黒部の土地にまつわる様々な民話が記載されていて興味深い。
その中に「猫又山」の記載もあって、ガイドブックや車内放送のカンタンな「猫又」の由来とはまたちがう解釈で、ちょっぴり感動してみたり☆

061111nekomata

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「猫又山」 桃源郷へのいざない〜宇奈月町の民話と民具〜より

 むかし、富士山の「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」がまつってある「富士権現」に、猫又という年老いた猫が仕えていた。この猫又は、神様のお使いとされていた。源頼朝が富士の巻狩り(狩場を四方から取り巻き、獣を追いつめてとらえること)としたときのこと、多くのけものと一しょにかり出され、逃げ場を失った猫又は、軍兵を食い殺した。
 富士権現は大へん腹を立てられ、
 「血に汚れたおまえのようなやつは、この地におくことはできぬ。」と言われた。猫又は富士山から追放された。
 猫又は、全国各地をまわりまわって、最後に、黒部の奥山にやってきた。そのとき、空には南から北へかけてまっ赤な雲が流れていた。
 「これはただ事ではない。不吉の前兆だ。」
 村人はおそれおののいた。
——猫又が、この谷に住みついた。——山に入ったものが昨日も一人、今日も一人と食い殺された。山に入る人がいなくなった。
 ある日、村人が集まった。
 「なんとかして、あの人食い猫を退治しなくてはならん。お上にお願いすることにしょう。」衆議一決して、村人たちは代官所をたずねた。
 「このたび、奥山に九尺(約三メートル)ばかりある猫又が現れ、村人が食い殺されています。何とか退治して下され。」と懇願した。やがて、勢子(鳥やけものをかりたてる人夫)や狩人たち。大ぜいを出しての大猫狩りが始まった。
 谷を四方から囲いこみ、どっとばかりはさみ打ちにすると、猫又はむっくり起き上がった。背を丸め、両目を光らせ、爪をむき出し、うなり、怒り狂い、人々に襲いかかってきた。勢子、村人たちの命がけの戦いが続いた。けんめいにせめたてると、さすがの猫又も勝ち目がないとみたか、黒部川を渡り、谷を越え、村の山から姿を消した。
 このことがあってからは、村人はこの山を「猫又山」とよぶようになった。今も「猫の踊り場」と言うところがあって、月夜の晩には、たくさんの子猫が集まって来て、夜明けまで踊っているという。


引用はここまで。(漢字などの表記も、そのままです)
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ゆっくりお食事をしてから、500円の入湯料を支払い、女性専用の露天風呂へ。
源泉掛け流しの湯は、どんどん河原に落ちていき、湯けむりがあがって、外なのにほのかに暖かい。
紅葉を一面に見渡せる、ものすごい贅沢な空間に、入浴客はあたしだけ。

黒部の山並みを眺め、崖下に広がる川の流れを聞きながら、ゆっくりと露天風呂であたたまる。
どこかにあるはずの「猫の踊り場」で踊る子猫を…、そして猫又山に今でもいるかもしれない猫又に思いを馳せながら、ゆっくりと時間が流れていった…。

メモ:猫又伝説と猫の踊り場の記述があるsite: ヤマネコ山遊記:猫又伝説と猫の踊り場ヤマネコ山遊記:猫と縁のある山
黒部の猫又に関する文献:『山の伝説—日本アルプス篇』青木純二(丁未出版社、1930)、『黒部奥山史談』湯口康雄(桂書房、1992)
地名コレクションsite: 「猫」コレクション

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