それは10年くらい前の話。
なんだかおちりから、血が出るんです。
もしかしたら、はずかしい病気かちら?
薬局に行ってお薬を買うのも、はずかしいからイヤぁ!
でも全然よくならないしぃ、
問診だけですむかもしれないしぃ、
もしかして診察されるかもしれないから、あたしはわざと
ふだんはかないような、大きくて肌色の新しいアトムぱんちゅを
はいて大学病院へ行った。
おにゅうだよん
今までの症状を話すと、若い男の先生は言った。
「きっと痔だと思いますが、せっかくだから検査しましょう。」
うわ〜ん…先生ったら、そんなにハッキリと…(しくしく)
それに、ふだん人に血液や尿を見せることなんてないから、
なんだか、はずかちい。
早く終わらせて、お薬くれないかなぁ。
なんて思ってたら、先生が言った。
「一応診察しますから、下着をおろして壁にむかってねて下さい。」
え〜〜そんなことしたら、おしりだけじゃなくて
あそこも見えちゃうぅ〜〜!!
あたしは、できることなら帰りたかった。
でも、もう後戻りはできないしぃ、
はずかしい!と思っているのがばれるのが、とっても
はずかしかったので、わざと堂々と診察に臨んだ。
おしりに先生の指がはいってきた。
はずかしくって、眉間にしわがよっちゃう。
何か冷たい感触がはいってきた。
「おお? ちょっと待ってね。今、専門医呼んでくるから」
はずかちいカッコをしたあたしのおちりのまわりに
ざわざわと先生が集まってくる気配がぁ〜!?
「ちょっと、これ診てくれるか?」
「おおっ! これは!?」
「ああ〜〜、これはちゃんと検査しなくちゃなぁ。」
いろんな先生がおたしのおしりの中をのぞいて話し合ってるぅ、
はずかしくって、もぉ死んじゃいそう!!
はずかしいことがあまりに一度にありすぎて
あたしの思考回路は、だいばくはつー☆
ド・ッ・カ〜〜〜ン!!・・・しーーん(静寂)
・・・そして・・・こんな思考が頭をよぎった・・・・・
先生・・・もうあたしをすきなよおにしてえ〜〜!!
何事もなかったように、先生は今後の検査の予定を話してくれた。
あたしも一時的とはいえ、ブチ切れた妄想が大脳を支配したことが
ばれないように、極力平静をよそおった。
血圧や脈拍をこの時、検査されなくてよかった。
脳内での主要な興奮性伝達物質も分泌しまくっていたにちがいない。
その後の検査で「潰瘍性大腸炎」という難病に認定されたあたしは
月に1回の診察を、ちょりっと楽しみにしてるんでした♪(でへ)
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